円筒埴輪

2020年8月5日

円筒埴輪
年代
 4世紀後半
出土遺跡 金鑚神社古墳
円筒埴輪は粘土紐を積み上げて成形した後、器面に残った凹凸や粘土紐の接合痕を柾目板の小口を使って平滑にするので、表面には筋状の細かな木目の痕跡が残ることが一般的です。しかし、金鑚神社古墳出土の円筒埴輪には、方形や菱形の圧痕がみられます。この圧痕は大変珍しく、埴輪の表面を整える際に、細かな格子状の溝を刻んだ板状工具で押圧を加えたことにより生じたものです。この器面調整の方法は「格子叩き技法」と呼ばれ、朝鮮半島の土器製作技術に起源があり、古墳時代中期に日本に渡来した朝鮮半島出身の人々によってもたらされました。

 

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